安保理決議違反
韓国政府が、南北協力事業で使用する石油精製品を、国連安全保障理事会に届け出ずに北朝鮮に持ち込んでいたことが、安保理北朝鮮制裁委員会の専門家パネルの報告書により判明しました。パネルの問い合わせに韓国政府が認めたといいます。安保理決議は、北朝鮮に石油精製品を運び込む場合、国連加盟国に報告を義務づけています。対北制裁が遂行されている中、制裁の枠組みを無視するかのような行動で、北朝鮮との融和を優先する韓国の姿勢が改めて浮き彫りになりました。こういった行動は国際社会の流れと逆流しており、新たな問題を引き起こしかねない行動です。
パネルが近くまとめる報告書によると、北朝鮮と韓国が北朝鮮の開城(ケソン)に昨年開設した南北共同連絡事務所で使うため、石油製品が運び込まれたとの報道が2018年8月にありました。これを受け、パネルが韓国政府に事実関係を照会し、韓国政府は18年1~11月に約338トンの石油製品を北朝鮮に持ち込んだことを認めたのです。
韓国側の釈明
その上で、未使用の約4トンは持ち帰り、プロジェクトのためだけに使ったと釈明したといいます。日米両政府は昨年来、レーダー照射問題など一連の情報を共有しており、トランプ政権は以前から、「従北」の文政権への不信感を強めており、今後も韓国の非常識行為が続けば、厳しい対応に踏み出すことも予想されます韓国側は、プロジェクトのためだけに使ったと釈明しておりますが、レーダー照射照射問題で嘘をつきまくっているので、とても信用し難いです。
韓国の希望
韓国と北朝鮮は元々は一つの国です。第二次世界大戦後に北からソ連、南からはアメリカが入ったことにより、分断されました。元は同じ民族だからということで、韓国は北朝鮮との融和を望み期待していると思われます。日本やアメリカよりも、ある意味仲良くなりたい国であるでしょう。
しかし、現実は甘くありません。去年、南北首脳会談が行われましたが、結局それ以上大きな進歩が見られません。やはり、互いの利害が一致するのは困難です。また、北朝鮮側は、韓国をどう思っているかも問題です。本当に仲良くしたいのか、ただ物が欲しいだけなのかです。
文在寅政権は、北朝鮮に対して友好的です。だからといって、北朝鮮が韓国の言う通りにするかは別の話です。日米が強硬な中、軟弱な文在寅政権は北朝鮮が生き延びるのにとても都合が良い存在です。
実態に乏しい南北関係
要するに、韓国が北朝鮮と仲が良いようですが、これは実態には乏しいということです。政権が変わればまた振り出しに戻ります。また、今の政権のままでは、北朝鮮は軍事力などを増強してしまうでしょう。ですから、日本は韓国政府の動きに惑わされないようにして、必要以上に関わらない方が賢明と言えます。